2015/06/21 | Tweet |
AXCR2105参戦と同時に決められた“目標”
仕事や趣味はもちろん、ちょっとしたこと(たとえば日用品の買い物など)であろうが何をするにも、その案件を達成する日時を決めておくことは非常に大切であり、それを目標にしてスケジュールを組んで実行すると結構うまくいくものだ。
筆者のスケジュール帳の6月21日(日)のページにはにこう記されている。
“宮城トヨタ様主催4駆祭りにてFJクルーザーのシェイクダウン&展示”
これは、アジアクロスカントリーラリー2015(以下AXCR2015)の参戦を決め、TEAM JAOSを結成した時に書いたもの。つまり「この日までにマシンのモディファイを終えてシェイクダウンができて、一般の方にお見せできる状態に仕上げなければならない」ということは、AXCR2015への参戦を決めた時から設定されていたもので、TEAM JAOSにとっていくつかクリアしなければならない“目標”のひとつだったわけだ。
そのためにマシン製作をメインで担当する塙選手、駆動系を担当するエボリスタ・小林氏、サスペンション担当のKYB・田中氏をはじめチーム一丸となって準備を進めて、“目標”の直前である6月19日にはフルラッピングまでを終わらせることができたのである。
チームクルー全員が宮城に集合
シェイクダウン(宮城トヨタ様主催の4駆祭り)前日、夕方からのミーティングに合わせてFJクルーザーを積載車に乗せて宮城県へと向かった。
ミーティング会場に着くと、茨城からは愛車のSUVで塙選手が、岐阜県からはKYBの田中氏と山越氏が新幹線で。北海道からはパドック・能戸氏が飛行機でやってきた。群馬からFJクルーザーと一緒に来たエボリスタ・小林氏、赤星、新飼。総勢7名が顔を合わす初の機会となった。
簡単な雑談を終えて、すぐに本題へ。ラリー経験のある塙選手や小林氏、田中氏や、過去にAXCRでメカニックを経験したことのある能戸氏の経験談を中心に現場の環境をチームクルー全員でイメージして、7月のシッピングまでに用意しなければならないサービス用品や設備、スペアパーツなどを暫定版のリストを元にひとつひとつ確認するミーティングを行った。
このチームでAXCRはもちろん競技そのものに出るのは初めてのため、こういった準備は各アイテムの調達を含めてすべてイチからやらなければならなくてはならず、非常に大切な場である。面白いエピソードを含んだ経験談などもたくさん飛び出し、とても和やかな雰囲気の中ミーティングを終え、翌日のシェイクダウンへの期待とほどよい緊張の中、この日を終えた。
悪天候のためオンロードのテストからスタート
7月21日朝5時、目を覚まして窓の外を見ると嫌な予感が的中した。そうやら夜中に雨が降ったようで、地面が濡れている。素早く準備を済ませ、スポーツランドSUGOのモトクロスコースへと移動した。じつは4駆祭りの開場前の早朝に完全にクロードしたコースでシェイクダウンを行い、イベント中はデモ走行をする予定だったのだが、予想以上に地面はぬかるんでいて、足回りのセッティングを出すには不向きなコンディションだったため、コース外の連絡路でオンロードのテストへとチェンジした。
塙選手の横に田中氏が乗って、塙選手の感想をヒヤリングし、素早くBATTLEZ ダンパーtype VF-R(今夏発売予定)の減衰力を調整していく・・・。海外ラリーの経験をもつ2人のコンビネーションは見事で、何度か作業を繰り返し、すぐに塙選手のOKが出た。FJクルーザーはねらい通りの走りを披露し、オンロードでのテストはスムーズに完了。あとはモトクロスコースのコンディションが回復するのを待つだけだ。
SUGOモトクロスコースで本番をイメージ
幸いにも、天候は朝からの雨があがるどころか、強い日差しがジリジリと照りつけ始めた。SUGOのモトクロスコースのぬかるんだ地面もグングン乾いていく・・・ お昼に特設ステージで行われた塙選手、三橋選手、寺田選手の3名のラリーストによるトークショーを終える頃にはコースのコンディションがずいぶん回復し、予定通りデモ走行&シェイクダウンを行うこととなった。
モディファイ後初めてのオフロード走行となるがマシンの仕上がりも上々で、塙氏の好み通りのしなやかな足回り、そしてエンジンのパワーを有効的に活用するために行ったファイナルギアのダウン化のコンビネーションがとても良い。AXCR215の本番を想定するかのような激しい走りも来場者にお見せすることができたし、AXCRでも度々遭遇するであろう激しいマッドセクションのシミュレーションもでき、有意義なシェイクダウンとなった。
BATTLEZ ダンパーtype VF-R(今夏発売予定)のセッティングも無事に完了。今回のシェイクダウンを終えて、現状では前後30㎜アップのBATTLEZ コイル Type Tiを装着していたが、フロントのみ50㎜アップにして前後の車高&重量バランスを整えることとなった。
TEAM JAOS FJクルーザーは最終調整を行い、シッピング直前の7月10~12日に開催される群馬トヨタ様主催の群馬パーツショーにてAXCR2015スタート前最後の展示を行う予定だ。