2015/08/09 | Tweet |
2015.08.09
LEG1 Chiang Mai tu Mae Hong Son
華やかなスタートセレモニーを終え、いよいよ今日から本格的にアジアクロスカントリーラリー2015(AXCR2015)が始まる。今年のAXCR2015は前日のSuper-SS(LEG1の出走順を決める予選)がなかったため、カーナンバー順となり、我々TEAM JAOSはAUTO部門で21番目にスタートする。
LEG1はチェンマイをスタートし、さらに北にある山岳地帯の盆地に開けた街、メーホンソーンを目指すというコース設定だ。2回のSSがあり、その間にはサービスが可能なPC(パッセンジャーコントロール)が用意されている。サービス用のルートブックによると、サービスカーが移動するコースがホテルからPCまで約121km、その後のSSのGOALに行く場合は約168km、さらにその後はラリーカーと同じリエゾンを約111km走るという内容だ。
移動距離が長いため、ラリーカーのほうがサービスカーより早く今日のホテルに到着してしまいそうなコースとなっていた。そこで、サービスカーはそのまま今晩のホテルに向かうことも検討したが、このチームで始めてのLEGとなるため、SSのスタートはパスしてPCで合流、その後SSのゴールには寄らずにそのままメーホーンソーンに向かうという作戦にした。
サービスの支度を済ませてFJクルーザーを待っていたところ、コ・ドライバーのJAOS 赤星から連絡が入った。「SS1スタート直後約7km程度走ったところで、一般車がオーバーヒートをして道をふさいでしまったため、急遽SS1はキャンセルになり、サービスカーと同じルートでPCに向かう」とのこと。幸いにもマシンの状態は問題なかったため、FJクルーザーの到着を待たずにホテルに向かい、サービスエリアの場所取り等の準備を済ませておくという作戦に変更。メーホーンソーンに向かった。
しかし、結果としてはSS2を走ってきたFJクルーザーに途中で抜かれるカタチとなり、30分以上遅れて宿泊地のImperial Mae Hong Son Hotelに到着した。
FJクルーザーの状態を塙選手からヒヤリングした結果、ブレーキのフェードが2回ほどあったということの他には助手席側のサイドミラーの鏡面部分が落ちてしまった程度で、幸いにもマシンに大きなトラブルはない。近隣に洗車場(タイでは高圧洗車機で洗車をしてくれる店がたくさんある)がなかったため、日本から持参した小型の高圧洗車機と発電機を使用して、作業に入った。
経験豊富なメカニック3名によるスピーディな作業で無事にFJクルーザーは明日のスタート準備を済ますことができた。22:30にはすべての片付けを行いミーティング行った。
LEG1の結果はAUTO部門で16位、T1Gクラスで4位。悪条件にもかかわらず5位のランクアップ、とても順調な滑り出しだ。
Driver's Voice 塙選手
クルマのコンディションはすごくイイ感じ。一番の難点はエアコンのガスが漏れてクーラーがきかないことかな(笑) (シッピング前から少しづつ漏れていていたが、完全に抜けてしまったようだ)
ただ今日は峠のハードの下りが多く、ブレーキがフェードしてしまったことが2回ほどあった。そこで、ペースを落として走ることもあったが、おおむね順調です。やっぱりこのラリーはスタート順が重要で、前のクルマがスタックしてしまうと渋滞が発生してしまい、トップグループとの差が開いてしまう。今日は大きな川渡りがあったんだけど、そこでスタックしているクルマがあって、どうやって交わそうかみんなで検討しているところで、10分以上ロスしてしまった。そういうことを踏まえると、トップグループとのタイム差はあまりないので、このままのペースを維持していけば良いんだと思います。だから、ちょっと速い林道ツーリングみたいなノリで、無理せずに少しづつ順位を上げていければ良い結果になると思っています。
Co-Driver's Voice 赤星選手
昨日のコースは山岳路が中心で、私が以前経験したジャングルやプランテーションの中のわかりにくい分岐を細かく辿るようなシーンはなかった。アップダウンが激しかったり、道幅が狭かったりと走るのには決して簡単な道ではないけれど、ナビとしては比較的やさしいコースでした。本当に危ないところだけを伝えて・・といった具合です。ただ塙選手は非常にペースが速いので、時折間に合わない事もありましたが、塙選手自身が十分に危険を察知してコントロールしてくれるので、淡々と走っていける感じです。
FJクルーザーは車幅が広いので、どうしてもジムニーやコンパクトなピックアップ、そしてトルクのあるディーゼル車のほうが有利なシーンがほとんでしたが、FJクルーザーもファイナルダウンをしたおかげで、非常に快適に走ってくれています。この調子で少しづつ順位を上げていってトップグループに入れればいいなと思います。
Service
・洗車/車内清掃
・ワイパー、運転席シート調整
・ブレーキパッド交換
・フェンダーライナー、リヤアンダーガード調整
・サイドミラー鏡面交換
・ATクーラー補修
・各部増し締め
・点検(エアチェック、オイル量など)
Provisional Result LEG1
総合(AUTO) 16位
T1Gクラス 4位
Mae Hong Son
今回の宿泊先であるメーホーンソーンはチェンマイ県とターク県に接し、ミャンマーとの国境を有する。高地にあり涼しい気候と美しい自然が特長だが、交通の便は悪くチェンマイ~メーホーンソーン間は、地元の人でもクルマでの移動を躊躇うほど、カーブが連続した激しい峠道を長時間走らなければならない。しかし、ラーンナー王朝の覇権下にあった後、ビルマに占領された為、ビルマの文化の影響を受けた建造物が多く残り、美しい自然とビルマ文化に触れるため、旅行者にも人気の高いエリアだ。
街を南北に貫くクンルムプラパート通りと、シンナハット・パルム通りが繁華街となり、メーホーンソン空港から徒歩10圏内で歩いて回れる小さな街。チョーン・カム湖のほとりにあるふたつの寺院(ワット・チョーンとワット・チョーン・クラーン)は、何層にも重なりあった高い屋根に銀色の装飾が施された木造建築はビルマの影響を感ることができる。郊外に行くと洞窟や滝、温泉などもある豊富な自然が魅力的で、特に山の上から早朝に見ることができる朝霧が街を覆う姿は幻想的でメーホンソーンの名物となっている。