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AXCR 2016 DAILY REPORT
【REPORT】 いくつになっても大切なチームワーク
2016/05/12

REPORT レポート

アジアクロスカントリーラリーは立派な団体競技

 子供の頃、学校の授業や部活動で「チームワークを大切に!」と教えられたが、大人になってからは“チームワーク”という言葉を耳にする機会があまりなかったように思う。
 しかし、実際は仕事をしている以上、例え会社員ではなくても(自営業やフリーランス)必ず何等かのカタチで多くの人と関わりをもつことになるわけだし、仕事の効率や成果を高めるためにチームワーク力が必要だと私は考えている。一つの目的に向かって複数人で何かを成し遂げるプロジェクトであればなおさらだ。
 ジャオスが一つの商品を売り出すまでには企画からはじまり、マーケティング、デザイン、設計、開発、量産、営業、宣伝、受注、発送(この先は販売店での販売や取付)という流れになる。そこにはそれぞれ担当者(一人の担当者が複数の工程を担当する場合もある)がいて、さらに外注先や代理店、販売店も関係してくる。これらをすべて合わせると関わる人は数十人から数百人に達すると思われる。これは一つの大きなチームであることは間違いないが、チームワークを意識して普段仕事に取り組んでいるかというと、個々に役割分担がハッキリとしているためか、そういった意識を感じにくいことも事実だ。(企画時やデザイン時には何度も会議を重ねて話し合うのだが)きっと同じようなことを感じたことがある方も多いのではないだろうか。
 もしこれが、サッカーや野球などの団体競技のスポーツだったらどうだろうか。“チームワーク”を分かりやすく感じることになるはずだ。自動車競技もモータースポーツというだけあって例外ではない。アジアクロスカントリーラリーの場合、マシン製作やチーム運営に関わる全ての人たちを数えるとかなりの人数になる。ちなみに今年のTEAM JAOSの場合は簡単に計算しても100名近くになる。その中でチームウエアを着て現地に行くチームクルー(いわゆる実行部隊)は10名程度(スタートだけの立ち会いを含め)。これはもう立派な団体競技なのだ。

 

「TEAM JAOS」の輪

 昨年、アジアクロスカントリーラリーの出場を決めてチームを結成することになった時、「TEAM JAOS」という名前をつけたのは私だ。エントリー時に記入するチーム名はそのまま「JAOS」でも良かったし、「JAOS Racing」や「JAOS Rally」など・・・ 少し考えただけでも候補はいくらでもでてくるのだが「関わるスタッフすべて(社外の方も含めて)が普段の業務とは少し違った“チーム感”を感じとってほしい」という想いを込めて「TEAM JAOS」という名前を選んだ。レーシングチームに良くありがちなシンプルな名前だが、じつはそういう想いが込められているのだ。
 そんな願いが通じたのかはわからないが、2015年のチーム力は我ながら良かったと思っているし、他のチームの方々からもお褒めの言葉を頂戴したりもした。これがアジアクロスカントリーラリー2015の成功に大きく貢献しているはずだし、継続して2016年も出場することになった理由の一つでもある。そして今年のTEAM JAOSはというと、チームウエアを着るメンバーの人数はさほど変わらないけれど、プロジェクトに関わっている人たちの輪はさらに広がり、昨年にも増して大きな“チーム”と化している。

 

エネルギッシュなパワーを借りて“チーム力”を高める

 今年のTEAM JAOSのトピックはエントリーカーとしてハイラックス REVO を採用したことだけではない。チームの運営上で大きな変化となるのが、千葉県白井市、鎌ケ谷市にある自動車整備士を養成する専門学校(大学校)の学校法人 中央技術学園 (専)中央自動車大学校(以下CTS)に協力していただけることになったということ。同校は2013年からアジアクロスカントリーラリーを教育カリキュラムに取り入れていて、大会全体をサポートしているが(詳しくは過去のニュースリリースを参照)、今年はTEAM JASOをマシン製作作業からバックアップしていただくこととなり、とても大きなチカラになっているのだ。具体的には一級自動車整備科 4年生がマシンの分解・組立・装備品装着等の作業を担当するほか、その中の1人がTEAM JAOSにチームクルーとして参加し、ラリー本番の約1週間の生活を共にするというもの。CTSは高等課程もあるため最上級生となる1級コースの4年生は長い生徒ですでに6年間以上も自動車整備を学んでいるし、彼らのフレッシュなエネルギーが大きなチカラとなってくれるはずだ。
 もちろん昨年もチームクルーとして活躍したエボリスタ・小林氏、KYB・田中氏もサービス(メカニック)クルーとして加わり、TEAM JAOSをバックアップする。このように昨年のチーム体制をほぼ継承しながらも、新たな試みを取り入れた2016年のTEAM JAOSは各スペシャリストたちのパフォーマンスに加えて独自の“チームワーク”を発揮してアジアクロスカントリーラリー2016に挑む。


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