最上部へ
AXCR 2016 DAILY REPORT
【DRIVER'S COLUMN】入念なボディ作り
2016/05/30

DRIVER'S COLUMN  ドライバーズコラム

 こんにちは。社員ドライバーの能戸です。

 先日、中央自動車大学校の学生さん達にTEAM JAOSのハイラックスREVOを分解していただいている模様はお伝えしてましたが、現在はボディとフレームがバラバラにされ骨組み状態となってます。

 肝心なボディの方は、オクヤマ様の約40年というノウハウが投入され完璧なFIAスペックのボディが完成しました。
 長丁場のクロスカントリーラリーでは通常では考えられない程の振動や衝撃がラリーカーにダメージを与え、最悪の場合はクラック(ひび)からの破損も考えられます。そんな不安をイッキに吹き飛ばす程のスペックで仕上がりました。
 詳しいメニューですが、まずはスポット増しから行いました。ボディは沢山の鉄板を組み合わせて出来ています。その組み合わせの接合部分がスポット溶接というわずか数ミリの丸状のカシメ接合です。その接合部分のスポット数で鉄板同士の強度が決まるのですが、一般市販車の場合、主にコスト的な要因で必要最低限となっている場合が多いのです。もちろん、それでも通常走行プラスα程度で問題が出ることはまずありませんが、過酷なラリーに使用する場合には少し不安が残ります。したがってスポット数を増やして補強するのです

 基本的にはボディ全面の補強を行うのですが、オクヤマ様では長年のノウハウでボディの最適な場所のスポットを増やしたり、パイプやステーを使用して強度を増したりと、その車種や用途に合わせてボディ造りをされています。
 次に肝心なロールケージですが、今回出場するアジアクロスカントリーラリーはFIA格式(国際自動車連盟)で定めたレギュレーション(ルール)の元で開催されるので、厳しい決まりごとを遵守して製作しなければなりません。しかし、オクヤマ様には数々の実績があるので心配無用。しっかりとハイラックスREVOに合わせて製作していただきました。
 安全性を重視し、パイプの角度、本数、形状やガセット(補強板)にもこだわり、なおかつドライビングスペースには極力影響のないように設計。完璧なロールケージが完成しました。

 実際にシートを仮置きして座った感想は一言!

「これは最高!」

 じつはハイラックスREVOのドライビングスペースは狭く、パイプをあちこちに張り巡らせて窮屈になってしまう事を心配していたのですが、全くそのような事はなく、視界も良好で一安心。“匠の技”をこんなところからも感じました。

 そしてボディの方はこれから塗装に入り完成!次はフレーム回りの補強に着手していきます。

 次回でご紹介予定なので、楽しみにしてください!

 


最近の投稿