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AXCR 2016 DAILY REPORT
【REPORT】LEG1 パタヤ→チャンタブリ―
2016/08/14

REPORT レポート

2016.8.14
LEG1 Pattaya to Chanthaburi 
パタヤ→チャンタブリ―
RS:248.12km + SS1:216.29km

初日から460㎞以上、そしてハイスピードステージの壁

 AXCR2016は今年最長、そしてハイスピードステージから始まった。初日となるLeg1の総走行距離は460km以上、SS1は216.29㎞にも及ぶロングステージだ。TEAM JAOSがタイに入国してから雨らしい雨はなく、この日も快晴でとても暑い。当然ながらSS1の路面も大半はドライ。そして道幅も広く、スタート直後から100km/h以上を出すハイスピードステージだ。しかし、凹凸が激しい場所や穴があったり、木陰ではスコールによってできたウォーターベッド(水たまり)やマッディな部分もあったりと、マシンにとってはダメージを受けやすいコースでもあった。
 ドライバーの能戸は6年ぶりのAXCR、そしてコ・ドライバーの赤星と能戸が組むのはじつに10年ぶりだ。お互いの呼吸合わせも満足にできないままハイスピードセクションの連続となり、ウォーミングアップをせずにいきなり100mダッシュをしたような慌ただしい初日となったが、こういった油断を一切させないところがAXCRらしい、と思わせる一日だった。
 TEAM JAOSのハイラックス REVOは市販のサブコントローラー(英国
 TDI Tuning社製)を搭載しただけのノーマルエンジンゆえに、フルチューンした上位チームと同じペースで走ることは不可能だ。そして頻繁に使用しなければならないフロントブレーキには予想以上に負担がかかったようで、ドライバーの能戸はハイラックス REVOを労わるようにスピードをコントロールしながらドライブ。コマ図は細かいところも多く、プランテーションの中をメインとした内容で、コ・ドライバーにとって決してやさしいステージだったというわけではないが、ミスコースもなく能戸、赤星、そしてハイラックス REVOの3者がお互いにペースを合わせながら、正確にルートをトレースして13番手でスタートしたSS1を7位でフィニッシュした。
 マシンは、ブレーキ以外に不安要素はなく、スプリング、ダンパー、タイヤ共にコンディションは良好。特別な重作業はなく、ブレーキパッドの交換や通常のメンテナンス作業のみで初日の夜を迎えることができた。

 

 

Driver's Voice 能戸 知徳
 ハイスピードコースで道幅も広くとても楽しかったです。150㎞/hが出る場所もありました。これまで日本で限られたスペース(テストで使用したコース)でしかハイラックス REVOに乗れなかったので初めてちゃんと長距離を走ることができて、満足しました。フロントブレーキがフェードしてしまい、後半はほとんど効かない状態でセーブしながら走りましたが、逆に気になる部分はその程度です。マシンの仕上がりはとても良く、ダンパーのセッティングも抜群でタイヤ(ジオランダー M/T+)との相性も良く運転しやすいです。6年ぶりにAXCRで運転したのですが、ラリーの雰囲気やタイの荒れた道から昔の記憶が蘇ってきて、懐かしみながら楽しみました。
 9つあるSSの中で一番長いSSを今日で消化したわけですが、気を抜かずに“短いSSほど難易度が高い”と思うので、数多くある難所をひとつひとつミスをせずに確実にクリアしていきたいと思います。

 

Co-Driver’s Voice 赤星 大二郎
 AXCR2016の中で1番長いSSが初日にやってきたわけですが、人もクルマにも負荷ががかかった1日でした。ドライバーの能戸とコミュニケーションの合わせをしながら・・・ と思っていたのですが、スタート直後から100㎞/hオーバーのステージで“慣らし”が十分にできないまま始まり、高速ステージの中で徐々に息を合わせていきました。能戸から事前に「コマ図にある情報はなるべくすべて伝えて欲しい」とリクエストをもらっていたので、最初はすべて読み上げていったのですが、100㎞/h前後で走るステージでは追いつかない部分も出てきて後半は少しづつそぎ落としていき、お互いにちょうどいい感覚をつかんだ気がします。ミスコースもなく、クルマの大きなトラブルもなく順調な滑り出しです。

 

Remote Service

・異音発生。シュノーケルに詰まった木の枝や葉が原因と判明し応急処置
・フロントバンパー左下接触。ステーを叩いて応急処置
・ブレーキ点検。ブレーキパッドの炭化を確認。
・給油約30L
・窓拭き、バックカメラクリーニング


Service

・基本点検メンテナンス作業
・タイヤの前後ローテーション
・助手席側ロールケージパッド付け直し
・シュノーケルの詰まり対策
・サイドミラー補強、プロテクションフィルム貼り
・リヤスプラッシュガード付け直し
・タイヤハウスライナー(フロントリヤ)脱落しかけていたため固定
・ブレーキパッド交換、エア抜き
・リヤショックブーツの破れを確認。応急処置
・ダンパー点検。最高度はリヤ120℃。フロント75℃以下(フロントリヤ共にダンパーの発熱温度150℃まで対応)、減衰力変更なし

 

Provisional Result LEG1
総合(AUTO)  7位
T1Dクラス   5位

 

チャンタブリーはカンボジア国境に近い宝石取引とフルーツの街

 パタヤからさらに東、カンボジアとの国境付近に栄える街の一つチャンタブリー。タイ東部のカンボジア国境付近の山岳では、古くから宝石(ルビーやサファイア)の採掘が行われてきた。これらはチャンタブリ―市内に集められ、現在も土日には世界中からバイヤーが集まり街中で宝石取引を行い、世界各地へと送り出されている。また、タイ最大のトロピカルフルーツの産地で、ドリアン、マンゴスチン、ランプ―タンなどが有名だ。また、観光スポットとしてタイ最大のカトリック聖堂が知られており、2009年に5回目の修復を終えた聖堂の内部が公開されていて、聖人が描かれた美しいステンドグラスを観ることができる。


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