2016/08/17 | Tweet |
REPORT レポート
2016.8.17
LEG4 Sihanoukville to Phnom Penh シアヌークビル→プノンペン
RS:193.65km + SS5:31.07km + SS6:94.17km
最高速度160km/hを叩き出す超ハイスピードSSを順調にクリア
早いもので昨日で9つあるSSの4つをクリアし、AXCR2016の半分近くを消化。いよいよ後半戦に突入だ。この日もSSが2つ用意され、SS5は約30㎞のショートコース、SS6は約95㎞という設定だ。
雨期ならではのスコールの連続により、ウェット路面を予想した赤星と能戸は着替えまでも用意して挑んだが、そんな期待をあざ笑うかのようにドライ路面のハイスピードステージとなった。SS5は地平線まで続く水田の中に伸びる農道。道幅は狭く、スピードが乗るストレートの後に直角に近いコーナーがやってきてミスをすると水田に落ちてしまうというリスクがある中、正確にコマ図を読み上げハイペースでクリアした。約60㎞のリエゾンを挟んだSS6は道幅が広いフラットダートの連続だ。しかし、カンボジアの大地は硬く、石や穴も多い。ここでもていねいな走行を心掛け、障害物を避けるように走りながらもアクセルをどんどん開けていく。結果、最高速度はメーター読みで160㎞/hをマーク。SS6を約55分間で走行し平均速度は約103㎞/hを記録(SS6トップの選手は平均速度約112㎞/h)するという超ハイスピードバトルとなった。ドライバーの能戸はSS6をフィニッシュした直後、メディア陣に対して「超高速ステージで、すごく楽しかったです! クルマもとても調子がいい!!」と笑顔でコメントした。この後カンボジアの首都プノンペンのホテルまで約100㎞のリエゾンを走り、無事にLeg4を終えた。
ここまでの状況を整理するとTEAM JAOSは現時点で総合9位。トップグループの3台を除くセカンドグループの4位から9位の累積タイムの差は約17分以内だ。残り3つのSSではその順位が変わることは十分にありえる。夜のチームミーティングでは「このままマイペースを守り続け、セカンドグループ内での順位上昇を狙いアンコールワットのゴールまでハイラックス REVOを運ぶ」という作戦をたてた。
Driver's Voice 能戸 知徳
今日はウェット路面で難易度の高いステージだと予想していましたが、実際はハイスピードステージでした。この4日間ハイラックス REVOに乗って思うことはマシンの仕上がりがとても良くて、コントロールしやすいです。ハイスピードステージが続いていますが不安なくアクセルを踏んでいけます。そしてマシンと自分がようやく一体化してきた気がしますし、運転していてとても楽しいです。残すところ2日間、3つのSSが残っていますが、完走はもちろん少しでも良い結果を出せるように、これまでよりも少しだけペースを上げて無事にアンコールワットまでハイラックス REVOを運びたいと思います。
Co-Driver’s Voice 赤星 大二郎
AXCR2016の半分以上を消化し、振り返ってみると、タイセクションはジャングルやプランテーションの中を走ることが多く、ナビとしては苦労するところも多かったのです。しかし、カンボジアに入ってからはハイスピードで分岐も少なく、どちらかというとドライバーとクルマに負担のかかるコースだったと感じました。
能戸のコメントにもあるようにマシンのほうはタイから輸入するところかは始まり、短時間でラリーカーに仕上げたのですが、とても良い仕上がりです。エンジンに関しては大きなチューニング等を施していませんし(市販のサブコントローラーのみ使用)、足回りに関してはKYBとラリー用のショックを共同開発して使用していますが、他チームのように1カ所に2本、3本つけるのではなく1本(シングル)。とてもノーマルに近いマシンで挑戦してしています。このショックの設計者である田中さん(KYB)も毎日チェックしてくれていますが、トラブルどころか不安に感じるところも一切なく、とても順調です。私たちはそういったテストを兼ねてAXCRに参戦しているので、今年のデータを来年以降に生かしてマシンを熟成させること、そして市販パーツの開発にフィードバックしていきたいと思います。
AXCR2016はまだあと2日間あります。このまま大きなミスやトラブルなく笑顔でゴールできるよう頑張っていきます。
Remote Service
・給油 25L
・外装チェック、クリーニング
Service
・基本点検メンテナンス作業
・左前後から異音発生、チェックしたが問題なし
・フロントブレーキパッド交換、フルード交換、エア抜き
・リヤブレーキチェック、問題なし
Provisional Result LEG4
総合(AUTO) 6位
T1Dクラス 5位
Provisional Overall LEG1-4
総合(AUTO) 9位
T1Dクラス 7位
経済と文化の中心地、カンボジアの首都プノンペン
カンボジアの首都プノンペンはメコン川、トンレサップ川、バサック川の3つの川が集まる場所に広がる街。行政、経済、文化の中心であり、「東洋のパリ」「インドシナのオアシス」と謳われたフランス植民地時代の美しい街並みが残っている。王宮や寺院、博物館なども多く歴史を感じられる一方で、都市開発が急激に進んでおり、巨大なショッピングモールやマンション、商業ビルなどが次々と建っている。日本からの直行便はないので、シンガポールやベトナム、ソウル、バンコクを経由して行くのが一般的。