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LX600 "OFFROAD" JAOS ver.について…その始まりと製品開発

2022.03.18

2022年1月12日にリリースされたLEXUSのフラッグシップSUVであるLXについて
JAOSでカスタマイズを施した車両を「LX600 "OFFROAD" JAOS ver.」と銘打ち
1月14日~16日まで行われていた東京オートサロンに出展しました

▲東京オートサロン2022 JAOSブース

▲弊社代表の赤星とLEXUSの横尾CE

▲ドレスアップカー部門で優秀賞をいただきました


「新型の発表からわずか2日後にカスタマイズされた車の展示が行われた…それもLEXUS!」
というストーリーはおかげさまでそこそこ話題になりまして

オートサロン会場でYouTube撮影を行われていた豊田章男社長にもブースまでおいでいただきました
その模様はGAZOOレーシングのYouTubeチャンネルでご覧いただけます



さて…
そんなLEXUSと我々JAOSの協業ですが
事の始まりは約1年前
LEXUSより、LXのカスタマイズについてお声掛けをいただくことから始まります


OEM供給などを通じて
TCD(トヨタカスタマイジング&ディペロップメント)をはじめとする
トヨタ関連の企業とは普段より様々なお付き合いをさせていただいているので
同様のオファーはさほど珍しくないのですが
LEXUSから直に…は初めてです

そこで色々とお話をうかがいました

趣旨としては

・2022年にLXのフルモデルチェンジを行う
・多様化するユーザーのニーズに応えるべく "OFFROAD" というグレードが新設される
・さらなる多様化の一環としてカスタマイズの楽しさも提案したいので協力して欲しい

…とのこと

そりゃもう光栄すぎてお受けする以外の選択肢はありません笑

実はその時に提示されていたタイムスケジュールから逆算すると
複数のエクステリアパーツを準備するに十分な時間…と言えるタイミングではありませんでしたが
障害が多いとそれはそれでモチベーションの上がるJAOSスタッフだったりします笑

そこで
「えいやぁ!」とばかりに具体的に進み始めたのは昨年の春ころでした

製品デザインを進めると同時に検討しなくてはならないのが
材質と製法
どんな作り方をするかで設計が変わってくるので早めに決めたいところですが
選択によっては製品価格にも大きく影響してくるので軽々には決められません

選考過程では今話題の天然繊維を使用した樹脂製品も検討しました

平たく言うと炭素繊維の代わりに麻などの天然繊維を芯材とした製法で
家具などはもとより、欧州ではレーシングマシンなどでテストが行われています

で、試作まで進めたのですが


▲こちら実際の試作品です


まだまだ素材自体が量産製品化された例が少なく
耐候性など含めて長期的な品質を保証しきれない…ということで
今回のプロジェクトからは除外しました

ただ、カーボンニュートラルなどの観点では魅力的な素材ではあるので
引き続き研究は続けていこうと思っています

閑話休題

結局、今回は新型LXの力強いデザインを最大限生かす…というコンセプトにより
製品のデザイン自体はスマートにまとめたので
かわりに素材感と高品質感を最大限アピールするという目的で
カーボンを使用したCFRP製品としたのです

しかしレースマシンなどに使われている高価なオートクレイブ(ドライカーボン)は別として
一般なハンドレイアップで成形する限り
カーボン製品(CFRP)といっても芯材がガラス繊維ではないというだけで
強度や比重は普通のFRP(GFRP)とそれほど変わりませんし、品質も同等です
(決してハンドレイアップが悪いと言っているわけではありませんので念のため)




かといって
従来からあるその他の製法ではコストなどいろいろと都合が合いません
そこで
最近注目をされているインフュージョン成型を採用しました



図のように樹脂を真空充填させるため
薄く均一な…つまり軽くて剛性の高い成形ができるのです

コスト的にはハンドレイアップよりも高価になりますが
相応以上の品質が望めます

ということで
今回、LX用に設定した外装パーツは全て
インフュージョン成形によるCFRP製品となりました

なかなかお見せする機会はないのですが
実物を手に取ってみると
その薄くて軽いのにほとんどしなりのない(剛性高い)質感に
驚かれることと思います



▲フロントスキッドプロテクター


▲オーバーフェンダーtypeR (フロント)


▲リヤスキッドプロテクター

さて、少し長くなりましたので今回はこの辺でいったん締めることとします

機会がありましたら国内でまだリリースされていない段階で行ったオフロード走行撮影や
今後の予定などについてお話しさせていただこうかとも思っておりますので
また当コラムを覗きに来ていただけると嬉しいです




製品のこと

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