ご声援ありがとうございました【TEAM JAOSのBAJAチャレンジ】
2022.12.07
以前、このコラムでもご紹介した「LX600 "OFFROAD" JAOS ver.について…その始まりと製品開発」
最後は「機会がありましたら今後の予定について」と締めていましたが、その後、予定などをご報告することができませんでした。
失礼いたしました。
「JAOS × LX600 "OFFROAD"」プロジェクトは、弊社からのリリースや各種メディアで取り上げていただいているよう、中南米で行われているBAJA1000という歴史あるデザートレース参戦にまで到達することができました。
まずはご協力やご声援をいただきました皆様に御礼申し上げます。
ありがとうございました。
▲こちら今年のルートマップ(概略)です
その結果は…といいますと
これまた SNSなどでも発信している通り、スタート直後に発生した電装系のトラブルによりエンジンの出力がカットされる…いわゆるセーフモードの状態が解消できずに途中リタイヤとなりました。
ただ、当初より初参加で完走できるほど甘い世界ではないことも我々は覚悟していたので
こうして車両を仕上げてスタートゲートに並べられたことで…まずは第一タスク完了という思いです。
▲こちら製作過程の姿。LX600のここまでのストリップはなかなかご覧になったことはないんじゃないかと
▲こちらは8月に行われたシェイクダウンの様子。この時は都合三日間走り倒してトラブルの気配はみじんもなかったのですが…
来年こそは、今年得られたデータや経験を生かしてぜひ完走を果たしたいと思っておりますので
ひき続きご声援いただけますようよろしくお願いします。
ところで…
皆さんは「BAJA1000」というレースをご存知でしたか?
日本国内ではあまり知名度がある…とは言えないイベントな気もしています。
そこで
TEAM JAOSによるBAJAチャレンジに、より興味を持っていただけるよう
今回はそのBAJA1000について少しお話ししたいと思います。
例えばオフロードレースと言えば…
90年代にブームを巻き起こしたパリ・ダカールラリー(現在はダカール・ラリー)
▲1993年のパリ・ダカール大会に参戦した三菱チームにはJAOSもスポンサードさせていただきました
それから昨今日本でも知名度を上げているアジアクロスカントリーラリー
▲2019年にはTEAM JAOSはクラス優勝を果たしました
…などが有名ですが、これらはどちらも数日間をかけて超長距離を走り抜けるラリー形式レース。
対してBAJA1000は
メキシコのBAJA(バハ)カリフォルニア半島内に設定された千数百キロのオフロード(年によってコースが異なります)をノンストップで走り切る弾丸レース。
途中でトラブルが発生しても一晩でリカバーできればなんとなるラリーとは過酷さの種類が違います。
(どちらが…ということではなく種類が違う…というイメージです)
また、パリ・ダカールラリー(1978年~)やアジアクロスカントリーラリー(1996年~)よりも歴史ある大会※として年配の方ほど聞き馴染みのあるレースかと思われます。
※いつを起点とするかは諸説ありますが、1967年の大会を始めとする説が大勢のようです。
例えばこちら
ENKEI BAJA (画像は復刻版)
まだまだアルミホイールが珍しかった1976年にBAJA1000をイメージしてデザイン・発売されたホイールです。
それくらい古くからモータースポーツとして根付いていた…という証だと思います。
実は私はこのホイールの名称からBAJAを知りました。
参戦している車両は…というと
レースで主軸となるのは数百馬力で巨大なタイヤをぶん回す「トロフィートラック」という専用車両や
バギー達ですが
トラクションで有利なリヤエンジン・リヤドライブ、そしてなにより安価で丈夫という特徴を生かしてBAJA参戦用にカスタマイズされたVWビートルは、その愛らしいスタイリングからBAJA BUG(バハ虫)と呼ばれ専用カテゴリーまで設定されています。
ストリートでもVWカスタマイズの定番となっているのでご覧になった方もいらっしゃるのではないかと。
それからモーターサイクルも欠かせません。
昼夜を通して走行するBAJA1000では照明がとても重要。
▲こんな状況下で道を外れたら生命にかかわります
いまでこそコンパクトで強力なLEDライトによってモーターサイクルは表面上は単眼のまま(ライトハウジングの中に複数の灯体をマウントしています)ですが、ハロゲンライトがスタンダードであった頃は複眼にしている車両がほとんど。
その、オフロードバイカー憧れのBAJA参戦車両をイメージしたモデルが国内でも販売されていました。
▲その名もHONDA XR250 "BAJA"
そんなこんな…
歴史あるレースなので意外に身の回りに関連している商品や事柄があったりします。
少し興味を持っていただけたでしょうか。
JAOSの社員であり、TEAM JAOSのドライバーである能戸知徳にとっても、幼いころから夢だったBAJA1000参戦。
様々なご縁と運と社内外のバックアップ、そして彼自身の努力によりTEAM JAOSのプロジェクトとしてやっとスタートラインに立つことができました。
▲ スタート前日のLEXUS LX600 "OFFROAD" TEAM JAOS 2022 ver.と能戸知徳
▲BAJAでの様子を記録したハイライト動画です。1分少々の見やすいサイズですのでぜひご覧ください
経験値の積み重ねと参戦車両の進化、そして商品へのフィードバックのために
TEAM JAOSによるBAJA1000へのチャレンジは3ヶ年計画の予定で現在も進行中です。
▲こちらはTEAM JAOSのオフィシャルサイトです。随時更新しています。
冒頭の繰り返しになりますが
今後ともご声援いただきますようお願いいたします
モータースポーツのこと